法事とは、故人の冥福を祈り、供養するための儀式です。法事のマナーは回忌ごとに異なる場合も少なくありません。そこで今回は、法事に参列する際の服装、挨拶の仕方、持ち物などを詳しく解説します。法事の故人を偲び、参列する際は失礼にならないようにしましょう。
法事とは?
法事とは、親族や親戚、故人を親しかった方が集まり、故人を偲ぶ儀式です。代表的なものは、四十九日を忌明けとし、一周忌・三周忌・七周忌・十三周忌と続きます。一般的には三十三回忌を弔い上げとし、年忌法要を終わりにすることが多いです。
法要とは、僧侶に読経していただき、故人を供養することを指します。一方の法事とは、僧侶の読経から法要後の会食までの全体的な流れのことです。
法事に参列する際のマナーとは?
ここからは、法事に参列する際の基本的なマナーを解説していきます。服装・挨拶・持ち物の3つについて、詳しく解説してまいります。
法事に参列する際の服装
法事に参列する際は、準喪服を着用するのが基本です。準喪服とは、弔事で着る喪服のうち最も一般的な格式の服装です。
男女別に詳しく解説します。
男性の服装
男性の場合はフォーマル用のブラックスーツで、光沢のない無地の黒を選びます。白のワイシャツはレギュラーカラーが無難で、ボタンダウンなどのカジュアルなものはふさわしくありません。
ネクタイは黒無地で光沢のないものを選びましょう。結び方はプレーンノットが間違いありません。靴は、内羽根式のストレートチップがフォーマルにふさわしいとされています。
また、男性はバッグを持たずに参列するマナーです。数珠や香典はスーツの内ポケットなどに入れるのが基本です。
女性の服装
女性の場合は、黒のワンピースやスーツ、アンサンブルを着用します。上着の袖丈は五分袖から長袖が良いでしょう。ワンピースやスカートの丈は、膝丈からふくらはぎ丈を選ぶと適切です。バッグは布か革製の中型サイズが無難です。殺生をイメージさせる動物革の素材や、金属の多いデザインは控えましょう。
また、靴はつま先に自然な丸みのあるシンプルなパンプスがおすすめです。法事では肌の露出を控えた方が良いため、黒のストッキングを着用します。
タイツなどの厚手のものは避け、透けない程度の薄手のものを着用しましょう。
アクセサリーに関しては、パールやオニキス、黒曜石などのネックレスであればマナー違反になりません。ただし、二連以上のものは「不幸が重なる」として失礼にあたるため控えましょう。
七回忌以降は略礼服でも問題ない
七回忌以降の法事では、略礼服(平服)で参列しても良いケースがほとんどです。ただし、平服は私服ではありません。案内状に「平服でお越しください」との記載があった場合は注意しましょう。
男性の略礼服は、無地の黒や濃紺、グレーなどのスーツです。読経や焼香の際はジャケットを着用するのがマナーのため、夏場でもジャケットは持参しましょう。
女性の略礼服は、ビジネス用のダークスーツか、ダークカラーのワンピースやアンサンブルです。肌の露出は避け、襟ぐりの開いたカットソーやノースリーブなどは控えましょう。バッグや靴、アクセサリーに関しては、準喪服を着用する際と同様にマナーに注意して参列しましょう。
法事における挨拶
法事では、受付でお悔やみの言葉を述べてから香典を渡します。声のトーンは控えめにし、「本日は法要にお招きいただき恐縮です」などと、手短に済ませるのがスマートです。
また、香典をお渡しする際には、「ご仏前にお供えください」と一言添えると良いでしょう。
ご遺族と顔を合わせた際は、長話にならないように注意が必要です。法要が終わるまでは感謝の気持ちを手短に伝えるようにし、会食の席でゆっくりと語るようにしましょう。
法事に必要な持ち物
法事には、主に香典と数珠の2つの持ち物が必要です。地域によってはお供え物を持参するケースもあります。
香典
香典とは、葬儀や法事などで故人様の霊前に供える金銭のことです。通常、香典袋に入れてご遺族に手渡しいたします。
法事に参列する際の香典費用の相場は、10,000円といわれています。故人との関係性や自身の年齢によっても金額は変わる多め、事前に確認しておくのがおすすめです。
また法要後の会食に参加する場合は、食事代として5,000~10,000円を追加するのが相場です。
ちなみに、ご夫婦で参列する場合は、香典は一人分とし、食事代は人数分の金額を包みます。不祝儀袋は一つで構いませんが、連名ではなく代表者の名前を記載するのが一般的です。
数珠
法事では、読経や焼香の際に数珠を持って手を合わせます。最近では、どの宗派でも使える「略式数珠」を持参するケースが増えてきました。数珠は他人との貸し借りがマナー違反であるため、自分のものを持参するようにしましょう。
お供え物
法事のお供え物には、「消え物」が良いとされています。線香やろうそく、お菓子などがお供え物に最適です。仏前にお供えするお花や線香の代金として香典を持参するため、必ずしもお供え物を持参する必要はありません。
お供え物を持参する際は、故人が好きだったものや、小分け包装されたお菓子などがおすすめです。ただし、肉や魚などの生ものは、殺生を連想させるため控えましょう。
まとめ
法事とは、ご遺族や故人と親しかった方が集まり、故人を供養して偲ぶ場です。気心の知れた間柄であっても、僧侶や仏前であることを忘れず最低限のマナーは押さえておきましょう。
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